歯周病と認知症の関係
「最近、歯が痩せてきた」と感じるようになりました。(歯間ブラシのサイズが変わったのです)
加齢が原因なのかと思いながら、「歯」について調べてみた結果が今回のテーマです。
アルツハイマー型認知症
いくつか種類のある認知症ですが、最も多いのが「アルツハイマー型認知症」です。
アルツハイマー型認知症は、脳内に「アミロイドβ」というたんぱく質が蓄積して発症するとされています。
通常、アミロイドβは分解されて排出されますが、何らかの理由で排出されずに蓄積してしまうと、脳の情報伝達が悪くなり、脳の機能が低下してしまいます。
進行すると、タウという異常なたんぱく質が溜まって、神経細胞を死滅させてしまいます。
認知症を防ぐために必要なのは、アミロイドβの蓄積を防ぐことです。
しかし、歯周病菌がアミロイドβの生成・蓄積を促進させることが判明したそうです。
認知症の発症原因となる「アミロイドβ」が歯周病菌により蓄積量が10倍に増えることにより、認知症の発症・症状悪化を招くことが、大学の研究チームによって明らかとなりました。
研究結果で興味深いのが、若いマウスと中年マウスの両方に、歯周病菌の1種を全身に慢性投与したところ、アミロイドβが蓄積したり認知症のような症状が発症したりしたのは、中年マウスのみということです。
歯周病になりやすいのは中年以降
日本の成人の約8割が歯周病にかかってると言われています。
特に、45歳以上の半数以上が歯周病であるという調査結果が、2016年に出ています。
認知症が発症するまでに、20年以上の長い期間がかかります。
歯周病は、痛みなどの自覚症状がなく静かに進行していくため、ご自分で「歯周病であるかどうか」「歯周病になりやすいのか」を把握しておくことは大切です。
そして 早めの歯周病予防が、認知症予防にもつながります。
歯周病予防
毎食後すぐに歯磨きするのが理想的ですが、忙しい難しいこともあります。
少し時間があいてしまっても、できるだけ食後は細菌数を減らすために歯磨きするのが良いそうです。
ただ、あまりにも雑な歯磨きを1日3回行っていても歯周病治療・予防の効果が低いようで、寝る前の1回だけでも時間をかけた丁寧な歯磨きをして完全に歯垢を取り除く事が大切です。
歯磨きプラス歯間ブラシやフロスなど歯間清掃具を使った歯間ケアが必要です。
歯の健康、身体の健康を目指しましょう(^^)