不快指数とは?
梅雨だろうと、梅雨でなかろうと、蒸し蒸しとする気候はあまり快適ではありませんよね。
蒸し暑さによる不快さを表す指数のことを「不快指数」と言うそうなのですが、そもそもこの不快指数とはどのような指数なのでしょうか?
不快指数とは、気温と湿度から求めた「体感温度の指標」のこと。
不快指数 = 0.81 × 温度 + 0.01 × 湿度(%) × (0.99 × 温度 - 14.3)+ 46.3
日本人の場合、この不快指数が77を超えると不快感を覚えるそうです。
例えば、気温20度で湿度50%の時、不快指数を計算すると不快指数は65.25。よって快適な気候と言えます。では、気温27度で湿度75%という梅雨の時期の不快指数はいくらになるかを計算してみると、不快指数は77.4925。見事に77を超えてきました。梅雨の時期はだいたいこの気温・湿度の気候ですから、不快に感じるのですね。
梅雨は「掛け湯をしてサウナに入った状態」
さて、ここでサウナを例に考えてみます。日本で一般的な乾式サウナの室内温度は、なんと90度あります。しかし、サウナは不快ではありませんよね。その原因は「湿度の低さ」にあります。乾式サウナの湿度は10%程度なのです。
しかし、一度掛け湯をしてからサウナに入ると、体感温度は暑く感じます。これは体に付いた水蒸気によって体の周りの湿度が高くなったためです。このことから、体感温度は気温だけではなく湿度も関係していることがわかります。この掛け湯をしてサウナに入っている状態、つまり高温多湿な状態こそ、梅雨の時期なのです。
なぜ湿度が高いと体感温度も高くなるのか
ヒトは汗をかきますが、汗をかくことで体から熱が奪われていきます。汗をかいてしばらくすると寒くなってくるのは、このメカニズムが原因です。
しかしながら、湿度が高い場所にいると、空気中に水蒸気が多く含まれているため、新しい水分の蒸発が抑えられます。つまり汗が乾きにくくなるため、熱が放出されず、体感温度も高くなるのです。
ストレスの原因の4位に「気候」
全国20歳以上の男女1200人に行ったインターネット調査によると、「ストレスの原因は何ですか?」という問いに対して「気候」が4位でした。
梅雨の時期の天候がストレスになっている人が多いようです。ちなみに1位は「仕事(労働環境、給与)」、2位は「将来(自分、家族など)」、3位は「病気・体調不良(自分、家族など)」でした。湿度が高く不快指数が高めな梅雨の時期、ストレスもかかりやすく、体調を崩しがちです。
梅雨を元気に乗り越えるためにはどうすれば良いのか?
まずは「6時間以上の睡眠」の確保。自律神経系の乱れを治すには、睡眠が必須。「眠れない」「途中で起きてしまう」という症状がある人は、心療内科・内科に相談するのがオススメだそうです。
次に「食事」。ランチやディナーの時間を長めに取ることで、交感神経を緩め副交感神経を優位にしてリラックスすることができます。仕事が忙しく、つい食べながらパソコン作業をしてしまうという人は、あえて1時間程度の食事時間を確保したほうが良さそうです。
そして「移動時間」。電車など乗り物に乗っている時にはスマホを見るのを止めて、風景を眺めたり目をつぶって深呼吸したりするなどしてみましょう。しばらくすると心が穏やかになってきます。
現代人は忙しいですが、体を崩してしまっては本末転倒。元気に夏を迎えたいものですね。